喜八の出来事

13.10.28

喜八の出来事 71

2週間ぶりの道東。すっかり色づいた山々の表情に秋の深まりを実感しながらたどり着いた現場では、着工して2ヶ月の住宅が上棟し、スケールが分かる状態にまでなりました。
白樺林に建つこの住宅。1ヶ月前には基礎となるコンクリートが打たれた状態で建物の1/3程度の高さまでしか姿を現していなかったのが、今回は湾曲した屋根までしっかり外郭は感じ取れます。



ヘルメットを装着し、足場を使って上部へと進んでゆくと色づいたどんぐりの葉や、ずい分と葉を落とした白樺の幹、枝…と自分の目線も高くなり、遠方の湖が秋の陽を受けて輝いているのがはっきりと見えます。
工事は更に2ヶ月は続きますし、まだまだ完成は先なのですが、空間の本質がダイレクトに伝わってくるこの状態、ある意味、建築の力強さがまっすぐに伝わってくる瞬間でもあります。
「これで完成だといいのにな…」と、馬鹿なことを思ってしまう瞬間でもあるのです。

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