「誕生する子どもを迎える喜びを地域の人々で分かち合いたい」
旭川大学大学院 磯田ゼミのそんな会話から始まった「君の椅子」プロジェクトをご存知ですか?
東川町、剣淵町、愛別町の3町で「新しい市民」となった子どもたちに「生まれてくれてありがとう」の想いを込め、居場所の象徴としての「椅子」を贈り続け、過去5年間でその数は385脚にも。ゆっくり、じんわり豊かにその輪が広がっている取り組みです。
そして昨年の東日本大震災を受け、私達日本人が決して忘れることのない3月11日に岩手、宮城、福島の3県に誕生した104の命に「希望の『君の椅子』」を贈ることを決めたと聞き、わずかばかりの協力金を持参し、大五ビルヂング2階の「君の椅子」工房学舎を訪ね、代表の磯田さんとお話しする機会がありました。
親兄弟、親族も命を失ってしまった哀しいその日に、生まれてきてくれた我が子の誕生を心から喜べないような親御さんの複雑な心境にも「喜んでいいんだ」と、変化が...。
直接届けに行くことで「生まれてくれてありがとう。君の居場所はここにあるからね」の気持ちをしっかりと伝えることにもこだわり、磯田さん自身も出向いているとか。
その時々のお話を伺うにつれ、死者・行方不明者が約2万人とも云われる未曾有の被害をもたらした現実を前に、自分が出来ることを改めて問う時間となりました。
「君の椅子」プロジェクトについての詳細は、こちらをご覧ください。
12.01.26