11.06.11

喜八の出来事 24

札幌では恒例のライラック祭りも終わり、初夏の一大イベントYOSAKOIソーラン祭りが開催され、賑わいの季節を迎えています。
街を彩る花々も鮮やかな色彩を放っていますが、その美しい花を見つめていると、ふと生まれ故郷の白老町で今春、初めて満開の時期に対峙した霞桜の静かな佇まいが思い出されます。
樹齢100年はくだらないこの老木は、堀尾所長の両親が切り拓き、管理している「仙人の森」に立ち、いつも見上げていた大木でしたが、残念ながら花が咲いている姿を見たことはなく、5月末日にようやくその機会に恵まれたのです。


雨に濡れた緑のなか、しっとりと、静かに、やや小ぶりの花びらを微かに揺らしながら凛と立つ姿が印象的でした。
厳しい自然の中で生き抜いてきた力強さを湛えながら、どこか控えめにそこに「ある」。

あの場所は、いつも多くの刺激を与えてくれる。

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