? 喜八の出来事|堀尾浩建築設計事務所
私たちスタッフは、事務所のことを親しみを込めて「喜八」と呼んでいます。
この建物の「愛称」みたいなものです。
生み出されることの大半は「喜八」が舞台です。


11.06.11

喜八の出来事 24

札幌では恒例のライラック祭りも終わり、初夏の一大イベントYOSAKOIソーラン祭りが開催され、賑わいの季節を迎えています。
街を彩る花々も鮮やかな色彩を放っていますが、その美しい花を見つめていると、ふと生まれ故郷の白老町で今春、初めて満開の時期に対峙した霞桜の静かな佇まいが思い出されます。
樹齢100年はくだらないこの老木は、堀尾所長の両親が切り拓き、管理している「仙人の森」に立ち、いつも見上げていた大木でしたが、残念ながら花が咲いている姿を見たことはなく、5月末日にようやくその機会に恵まれたのです。


雨に濡れた緑のなか、しっとりと、静かに、やや小ぶりの花びらを微かに揺らしながら凛と立つ姿が印象的でした。
厳しい自然の中で生き抜いてきた力強さを湛えながら、どこか控えめにそこに「ある」。

あの場所は、いつも多くの刺激を与えてくれる。

「喜八の出来事 24」の続きを読む

11.05.27

喜八の出来事 23

ようやく木の葉も青々と繁り、初夏を思わせるような暖かさを感じるようになってきました。
札幌は良い季節を迎えています。
喜八のブロック塀を這っている蔦にも芽吹きの季節が訪れ、紅葉を思わせるような紅みがかった新芽が勢いよく葉を広げはじめ、日々生長しています。


ここに事務所を構えた年(4年前)に数本植えた蔦。最初はなかなかブロック塀にはひろがらず、地面を這いそうになるのを出来るだけ塀に沿わせた日が懐かしいです。
蔦の生長は、喜八が重ねてきた時間とも呼応します。
この場所で更に「ふさふさ」を目指したいものです。

「喜八の出来事 23」の続きを読む

11.05.12

喜八の出来事 22

晴れた日には薄桃色の桜の花に導かれて、つい脇道などを散歩したくなるような陽気です。
震災からちょうど2ヶ月。先日お知らせしましたセミナーに参加してきました。TAO建築設計の川村弥恵子さん、辻野建設工業の辻野浩社長に続いて堀尾も自身が展開している「自然を近くに感じる住まい」をテーマにお話させていただきました。
最後にはお集まりのみなさんも交えての「これからの家づくり」についてのディスカッション。話はやはり、あれだけの甚大な被害となった震災を受けての「これからの家づくり」となります。
特にエネルギー源の問題がみなさんにとっても大きな関心となっていることは実感できましたし、このことは今すぐに結論がでることではありませんが、考え続けてゆかなければならないことだとも再確認する時間となりました。

「喜八の出来事 22」の続きを読む

11.05.03

喜八の出来事 21

GW真っ只中とはいえ、まだまだ暖かい陽気とまではいきません。それでも札幌市内の日当たりの良い場所に立っている桜の木は桃色に色づいてきています。


さて、今回は堀尾もパネラーとして参加するセミナーのお知らせです。
セミナータイトルは「辻野建設工業と建築家が考えるこれからの家づくり」
東日本大震災の未曾有の被害状況をTVや新聞等の報道を通じて情報を得るなかで、建築家として感じ、考えさせられることも多々あります。
同じくパネラーとして参加する川村弥恵子さんとともに、建築家の視点で考えてみたいと思っています。
日時は5月11日(水)18:00~20:00
場所はカンディハウス道央支店3階(札幌市東区北13条東1丁目1-15)
詳細は主催の辻野建設工業辻野社長のblogでご確認ください。
事前申し込みが必要のようです。

「喜八の出来事 21」の続きを読む

11.04.22

喜八の出来事 20

木々が芽吹き、日々変化する春のようすに心踊る毎日。打合せのために美瑛町へ向かいました。
横浜から「この風景に魅せられて」引っ越してきたご夫婦が家族同然と同居している3匹の犬たちとの暮らしの場を希望されています。
私たちもまずは、そのご夫婦が魅せられたという美瑛の風景を体感するために彼らの散歩コースを車でぐるりとまわってみました。


春の陽を背に野鳥がさえずり、丘陵が幾重にも連なる風景を前に思わず呼吸が深くなります。この場所の四季を満喫しているご夫妻が心底うらやましいと感じる瞬間でした。
この地に根を張って生きてゆこうとしている彼らにふさわしい家づくり。大パノラマの豊かな風景を前に、実現を目指して想いめぐらす時間。ここからがスタートです。

「喜八の出来事 20」の続きを読む

11.04.11

喜八の出来事 19

4月。春を感じさせる陽射しが眩しいこの頃。
喜八にも新しいスタッフが仲間入り。新体制でスタートをきったところです。

春は芽吹きの季節...といいながら、例年野菜などを収穫している喜八の畑は、冬期間の雪捨て場となっているため、いまだに大きな雪の塊が残っていて、まだまだ芽吹きを実感するには至っていません。
ただ近隣ではクロッカスが咲き、ふきのとうがニョキッと顔を出し...。関東では桜が満開だとか。
確実に春が近づいてきています。

未曾有の災害となった東日本大震災からもちょうど1ヶ月。
私たちの日常も今一度見直さなければならない時を迎えているのかもしれません。
そこにも、ここにも、春です。

「喜八の出来事 19」の続きを読む

11.01.04

喜八の出来事 18

あけましておめでとうございます。
穏やかな2011年の幕開けとなりました。

本日4日より、喜八の面々も顔を揃え新年の業務をスタートさせました。
今年も良い1年となるように精進いたします。
スタッフともども、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

「喜八の出来事 18」の続きを読む

10.12.26

喜八の出来事 17

夏に「喜八の顔」をキレイにしてから、すっかりご無沙汰していました。
気づけば紅葉の季節も終わり、辺り一面雪に覆われる季節となりました。
先日お知らせしていたオープンハウスも、あいにくの天候だったにも関わらず多くの方に足を運んでいただきまして、無事に終えることができました。
みなさんをお迎えするためにずいぶんと長い時間を過ごしましたが、時折差し込む光がやわらかく室内に滑り込んでくるようすも体感でき、充実の時間となりました。
今回の住宅はなんといってもこの光の表情、変化が美しい空間です。
実際の変化を目の当たりにしながら、ひらめきました。
「光音(ひかりね)の家」。
光が音楽を奏でるような、そんなイメージです。




おかげさまで無事に終わろうとしている2010年。
みなさま、良い年をお迎えください。

「喜八の出来事 17」の続きを読む

10.08.22

喜八の出来事 16

柿渋と亜麻仁油を塗り重ねた和紙で包んだ扉。喜八の顔として丸4年。当初はブロック塀の向こうから、柿渋の赤茶色がなかなか良い面構えでしたが、近ごろはすっかり色あせ、和紙の傷みも痛々しいくらいになってきていました。
そこで一念発起。今年の盆休みに和紙の貼り替えを敢行しました。


「喜八の出来事 16」の続きを読む

10.08.11

喜八の出来事 15

喜八の畑の野菜たち。8月に入って食べる私たちのペースが追いつかないくらいの勢いでどんどん収穫できちゃいます。
イタリアントマト、ししとう、キュウリ、茄子など、赤、緑、紫と色とりどりの野菜たちが次々に立派なサイズになり「収穫は明日でもいいかなぁ~」なんて油断をすると翌日には、ぐ・ぐぅ~んと大きくなって「食べ頃」を逸してしまうほどなのです。


まかない料理を作ってくれる堀尾所長は、出張などで幾日か事務所を空けるときなど、仕事の進捗状況より野菜のことが気になってしまうとか。曰く「仕事については密に連絡取れるけど、自然が相手の野菜の生長は待ったなしだから」。だそうで、所長の気持ちをハラハラドキドキさせている野菜たちです。
最近の成長株はキュウリ。どんどん収穫できるので塩漬け、醤油漬け、酢漬けと幾通りかの漬物が常備。今後はキムチ漬けにも挑戦するという情報もキャッチ。食する私たちは楽しみが増すばかりです。

今日はそんな収穫野菜と、所長渾身のまかない料理。イタリアントマトのパスタを。充実の「喜八の食卓」です。

「喜八の出来事 15」の続きを読む